2014年05月13日

旅。

仕事を辞めて早3ヶ月半。

人生において最も非生産的な時間が
ただゆっくりと流れて行く。

先日、あたしにとって
とても大切な友達が旅に出た。


あたしが仕事を辞めたのは
仕事が不満と言うわけではなく、
日々の現実に追われ心身共に疲弊して
くたびれて行く自分が嫌だったから。

お金の為に選んだ仕事ではなかった、
と言う自尊心と、
どこから湧いて来るのかわからない
根拠のない自信だけが支えだったあたしにとって、
現実の壁はあまりにも高く険しく、
大人のような体のいい言い訳を残して
子供のようにその場から逃げ出した。

一体いつから歩き続けているのか、
もう何年も彷徨い続けているような気もする。

ぐるぐると同じような場所を徘徊している間、
背中に背負った「何か」は、
どんどんと重さを増し続け体力はもう限界寸前。

それでも歩くことを止められずにいる。

仕事がないならないで、
毎日にハリがないと言うか。

ずっとそれを望んでいたようにも思うけど、
いざそうなってみると落ち着かないと言うか。

今のゆるい感じは、
それはそれで幸せを感じるのだけど、
時折、
自分が社会にまるで貢献していないのを思い出して
まるでこの世に存在していない亡霊のような気分になって
すごくすごく怖くなる。

死んだように生きるのがイヤで
仕事を辞めたはずなのに、矛盾しているね。


フリーター生活と言うぬるま湯の中、
感じるのは責任感から逃避した自己嫌悪。

自由を実感したのはほんの一瞬で、
真剣に何かをしようとする時に付きまとう
後戻りできなくなる恐怖を感じるようになった。

若さと言う名の勢いだけが取り柄だったのに、
今ではものの見事に廃れ切ってしまった。

そして時間が経つにつれ確実に減って行く選択肢。

このままではいけないと思いながらも
それでも流され続ける毎日。

サバゲだけがあたしの救いだった。



サバゲはまさにあたしにとって、
生きてることを実感できる瞬間だった。

それと同時に、
非現実的な自己陶酔によって
日常を完全に忘れられる環境でもあった。

友達と一緒に始めた趣味だから、
最初から友達がいて成り立っていたのだけど、
同じ趣味を持つたくさんの仲間とも知り合った。

仲間が増えるにつれ色んなことを教わり、
そして色んなことをお互いに話すようになった。

サバゲ以外でも遊ぶようになったし、
まさに公私共に「大切な友達」と
呼べるようになった人がいる。

大人になってからできる友達なんて珍しくて、
最初はどことなく遠慮しがちだった仲も
徐々に距離が縮まって行ったりして、
いつしかそんなサバゲ仲間はあたしにとって
なくてはならないものになっていた。

今の生活も、
もっとそれらを中心に考えたかったからであって、
それすら否定されると
あたしは文字通り存在理由をなくしてしまうくらいだ。

それくらい大切な友達と会えなくなるのなら、
サバゲを続ける大きな理由は正直ないくらい
今では比重が大きく変わってしまった。

いや、最初からあたしはそうだったのかもしれない。

サバゲをすることにあまり意味はなくて、
友達と一緒に遊べることの方が重要だった。



仕事、生活、仲間、サバゲ、
これらをうまく一つにする方法を色々考えた。

みんなが幸せになれるんじゃないかと思って、
ない頭を使って、たくさんたくさん考えた。

幸い時間だけはあったけど、
それでもいくら考えても答えは出なかった。

答えなんか始めからなかったんだって、
ただ考える時間があるだけでようは暇だったんだって、
それはそれで達観した答えみたいなものはあったけど。

逆に別の疑問はどんどんと湧いて出て来た。


決して理解し合うことのできない生き物でありながら、
なぜ人は一つになろうとするのかな。

友達同士、会社の同僚、先輩、上司、部下、
異性、恋人、親や家族、全ての人間関係。

誰もが悩みながら、頭を掻きむしりながら、
傷つけて、傷つけられて、倒れても倒れても、
立ち上がり歩き続けている。

それが人の生きる道で、喜びも悲しみも包括して、
それすらも一つであると言うのなら、
この世の中は矛盾だらけで混沌としていて、
それでいてなんて残酷で救いがないのだろうと思う。

自尊心と協調性が同居する心の中で、
我を押し通すことの無意味さと人の性を知りながらも
それでも抑えられない衝動はどこから湧いて来るのか。

大切な人だからこそ向き合い、ぶつかり、傷つけ合って、
自己中心的な自己嫌悪で迷惑と心配をかけては、
愛と言うよく分からない幻想に逃避したがる。

あたしが自分に正直に生きると言うことは、
結局誰かを傷つけてしまうと言うことなのか。

全てを尊い、全てに感謝し、全てを尊重できる心を、
全ての人が持ち得ることは不可能なのか。

結局答えは今日も出ないまま、
また、先延ばし。



考えてみればあたしは、物心付いてから
ずっとこんなことを考えているような気がする。

ぐるぐると同じような場所を彷徨って、
結局は背中に背負った「何か」が時と共に
どんどんと重くなって来てると言う事にただ気がつくだけ。

いくら考えたって、
行き着くのはたったそれだけのこと。
休むことは許されない。

旅に出たって、きっと何も変わらない。
答えなんか見つからない。

時間は戻らないし、
死ぬ勇気もない。

一人になって考えても、
結局最後には開き直ることしか許されていない。


それでも少しの間、ほんのひと時、
あたしも旅に出ようと思います。

自分探しなんかじゃない。
生活に焦りがないわけでもない。

それでも時間に頼ってみるしか、
今は思いつかないから。

あの人がいないサバゲなんて
あたしには何の意味も持たないから。





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Posted by =* B.S RISING *=  at 19:43 │Comments(2)AYUMI

この記事へのコメント
しっかり読みました。
自身のケリがつくまでは旅は続くと思います

見た目は違えど似た者同士かもね・・・
今度ゆっくり土産話でも聞いてくださいな。
Posted by おがちん at 2014年05月13日 23:39
今まで走ってきたんだ、立ち止まる事はけして悪いことじゃない!少し休んでまた歩きだせばいい。人はずっと走るようには創られてないのだよ!その時はヤツもいるはずだ!
Posted by kimon at 2014年05月14日 03:20
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